派遣で働くことに決めた、楓ちゃんとさとる君。しかし派遣にはデメリットもあることを知りました。
この記事では『派遣のメリットとデメリット』『登録前に知っておきたいことの全て』を解説します。
派遣会社のサイトでは良い面ばかりが取り上げられていますが、「賞与がない」「社会的地位が低い」「不安定」「派遣切りと雇い止めがある」「年収が低い」などデメリットもたくさんあります。
はじめに理解しておきましょう。
もちろん派遣ならではの良い面もたくさんあるので、うまく利用して下さい。
派遣にはメリットもデメリットも両方ある
そこからなんだか体調がいいんだよ
きっと派遣には大いなる力が宿ってんだよ。
俺、一生派遣で働こうかなー!
派遣にデメリットなんてある訳ねーじゃん。
派遣のメリット
でも言われてみれば、派遣で働くメリットってなんだろう?
派遣社員として働くメリット
- ライフスタイルに合わせて働ける
- サービス残業がない
- スキルを積める・キャリアアップできる
- 正社員職よりも仕事に就きやすい
- 派遣先で正規雇用のチャンスがある(紹介予定派遣など)
- 正社員やアルバイト・パートに比べ時給が高いことが多い
- 派遣会社が間に入ってやりとりしてくれる
メリット1 ライフスタイルに合わせて働ける
ライフスタイルに合わせられる派遣は様々な条件で求人募集しているから、自身のタイムスケジュールに合わせて働けるんだ。
主婦を例にすると、午後は子供を幼稚園に迎えにいくから「午前中だけ働きたい」という希望も叶えられるのが派遣の特徴だね。
フルタイム派遣を選んでも、夕方からは時間を使えるから、生活を優先した働き方ができるんだ。
メリット2 サービス残業がない
派遣にも残業はある「派遣には一切残業がない」「残業は違法」と考えている人も多いけど、条件が整っていれば派遣にも残業は課せられるんだ。
まずは仕事開始前に派遣会社と交わす「就業条件明示書」をチェックしよう。
細かい文章だから適当に見ちゃう人も多いけど、その中に「残業あり」と記載されていたら、残業は受け入れなければいけないよ。
専門的な言葉で言うと、残業をする為には派遣会社と労働者の間で「時間外労働に関する36協定(サブロク協定)」が結ばれている必要があるんだ。
契約書に「時間外労働及び休日労働について」という項目があって、「1日○時間の範囲内で」という風に記載されているんだよ。
派遣先の会社にも残業に関してはルールが決められているけど、派遣社員は派遣会社が決めている残業ルールに従う必要がある。
つまり派遣会社と労働者で予め決めている残業の範囲はOKだけど、派遣先が勝手にそれを超える残業を課すのは禁止ってことだね。
詳しくは、派遣にも残業はあるの?時間外労働拒否と時給割増についても参考にしてみてね。
メリット3 キャリアアップができる・正社員職よりも仕事に就きやすい
正社員の方が経験積めそうだけど
ただ派遣は短期間が多いから色んな仕事にチャレンジできる。
また「正社員職」に就くのが難しい職業の場合でも、派遣からなら始めやすいというメリットがあるんだ。
派遣なら雇うリスクが低い正社員で雇うとすぐには解雇できないから、企業にとって大きなリスクとなる。だから正社員雇用は慎重になる企業が多いんだ。
ただ派遣社員なら予め期間が定まっているから、リスクを背負うことなく働いてもらうことができる。
つまり労働者からすれば正社員としては働けないような仕事でも、派遣でなら働ける可能性があるんだ。
派遣で経験したことは同職種や同業界で活かせるから、大きなスキルアップになるね。
ただしこれは「使用者にとって都合のいい人材」という意味で、デメリットにもなりうるけどね。
メリット4 正規雇用のチャンスがある
紹介予定派遣派遣には大きく分けて「一般派遣」と「紹介予定派遣」の2種類がある。
紹介予定派遣については紹介予定派遣についてのメリット・デメリットで詳しく話すけど、ここでは「正規雇用前提(正社員または契約社員)とした派遣」と考えよう。
一度派遣社員として働き、派遣先と労働者の双方合意で正規雇用へと変わるから、派遣からステップアップが可能なんだ。
メリット5 正社員やアルバイト・パートより時給が高いことが多い
アルバイトだと時給800円〜1000円が一般的だけど、派遣なら時給1500円越えはざらにあるし、2000円前後も珍しくないよ。
メリット6 派遣会社に間に入ってもらうことができる
正社員は問題が起これば「会社VS個人」になるけど、派遣は間に派遣会社に入ってもらえるのがメリットだね。
派遣のデメリット 働くときに知っておきたいこと
これを知っておかないと後悔するからしっかり覚えておいてね
派遣社員として働くデメリット
- 賞与がない
- 正社員に比べると責任がない・社会的地位が低い・立場が弱い
- 契約が終わると一からなので仕事が不安定
- 派遣切りと雇い止めの可能性がある
- 正社員に比べると給与が安い
- 交通費がでない
デメリット1 賞与(ボーナスがない)
絶対に賞与がないわけではないけど、特定の仕事を除いてはボーナスなしと考えた方がいいね。
派遣のボーナスの有無派遣先によっては、奨励金と称してボーナスが支給されることがあるんだ。これは派遣会社によるものではなく、派遣先次第と言えるね。
最近では派遣社員にもボーナスを渡す機会は多くなってきているよ。
ただし正社員と比べると、額は少ない可能性が高いから、あまり期待はしない方がいいね。
ボーナスが出る派遣は10%以下。派遣のボーナス制度とカラクリも参考にしてね。
デメリット2 責任がない・社会的地位が低い・立場が弱い
社員ではないから、仕事に対して意見しても通りにくいし、外部の人間と扱われることも多いんだ。
派遣社員の地位
世間的には、派遣社員はつなぎの仕事と考えるケースが多い。派遣社員として一生暮らしていくのは現時点ではあまり考えられない。
だから、どうしても正社員より下に見られることが多いんだ。
どういう扱いを受けるかは派遣先次第だけど、世間のイメージでは社会地位が低く、立場も弱くなりがちだね。
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デメリット3 不安定
最悪、「派遣切り」や「雇い止め」の可能性もあるんだ。
「雇い止め」は派遣切りの一種なんだけど、契約更新を拒否されることをいうんだよ。
派遣切りと雇い止め「派遣切り」と「雇い止め」は同じ意味で使われることも多いけど、
雇い止め=「契約満了後に、契約更新を拒否すること」
派遣切り=「派遣先が一方的な都合で労働者との契約を打ち切る」、もしくは「雇い止めすること」。
のような違いがあるよ。詳しくは、派遣切りと雇い止めの違いも読んでみてね。
派遣切りがあるから、派遣社員は不安定で生活が安定しないと言われているんだ。
契約終了時に、すぐ新しい派遣先が見つからないと、仕事に就けず生活が脅かされる。それらに備えて、複数の派遣会社に登録してる人も多いね。
「派遣労働者実態調査」という調査では、派遣労働者の半数近くが2社以上登録しているという結果も出ているんだ。
派遣会社複数登録のメリットとデメリット 平均・理想は何社?も参考にしてみてね。
デメリット4 正社員に比べると給料が安い
ただ出勤数や賞与も含めて考えると、総額的に正社員の方が給料は高いんだよ。
総額的な給料は正社員時給だけで見ると正社員より割がいいから、派遣を選ぶ人も多いね。ただしそれは、手取りだったり働いた時間に関する考え方。
正社員は退職金もあるし、仕事を続けていれば昇進昇給もあるから、会社が労働者に使用している額は、正社員の方が高いことが多いんだよ。
派遣は仕事場が変わっていくことが多いから実績に繋がりにくい。中には給料アップした人もいるけど、20%にも満たない程度なんだ。
短期派遣なら問題ないけど、長期で考えている場合は年収で考えることも大事だよ。
派遣の時給はアルバイトと比べると高いが正社員と比べると安いも参考にしてね。
デメリット5 交通費がでない
ただその分、あらかじめ給料が安く設定されているだけってこともあるけどね。
派遣で働くべきはこんな人
デメリットは挙げればキリがなくなるんだ。
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「空いた時間に働きたい主婦やフリーター」とか「正社員までのつなぎに働く」とか「副業」なら、むしろ良い働き方だよ。
- 正社員ほど責任を持ちたくない人
- 正社員までのつなぎとして働きたい人
- 色々な経験を積みたい人
- 空いた時間を利用して働きたい人
- 主婦
- やりたいことが見つかっていない人
- 副業として働きたい人
ちなみに初めて派遣をする場合は必ず大手を選ぼう。