「派遣=使い捨て」という言葉をよく耳にする為、派遣への興味はあるものの、登録への一歩が踏み出せない楓ちゃん。
リーマンショックの頃から「派遣切り」という言葉がニュースや新聞などで使われるようになり、派遣は使い捨てというイメージが一般的になりました。
では果たして派遣は、本当に使い捨てなのでしょうか?
ここでは「派遣が使い捨てと言われる理由」「派遣社員の実態」「派遣の上手な活用法」「使い捨てに合わない為にどのようなことに気をつければよいか」「派遣会社の選び方」について一緒に見ていきましょう。
派遣の実態。派遣スタッフの本音座談会はこちら
なぜ派遣社員は使い捨てと言われているの?
でも・・・まともな派遣先だったらいいけど、使い捨てにされないか心配だな…。
でも派遣って何で「使い捨て」って言われるんだろ?そんなに不安定な仕事なのかなぁ?
派遣が使い捨てと言われる理由
- 派遣は契約期間が定められている
- 不景気になると人件費がカットされる
- 正社員は切りにくいが派遣なら切りやすい
- スキルアップできず新しい仕事先を見つけにくい
契約期間が定められている、派遣は切りやすい
派遣は有期雇用派遣社員の雇用契約は「1ヶ月」「3カ月」や「6ヵ月」という契約期間が定められている。
また派遣を利用する企業は、景気が良くなり仕事が忙しくなると派遣社員を増員し、景気が悪くなると派遣社員を減らしていく。
何年か同じ職場で働いている派遣社員であっても、最悪ある日突然に契約終了(契約更新をしない)が宣告され、職を失うことになるんだ。
「派遣切りと雇い止めとは」も参考にしてみてね。
スキルアップできない
新しい仕事に繋がらない正社員の場合は勤務年数に応じて給与が上がるよね?
給与を上げた分、会社に残す成果もあげないと企業は立ち行かなくなるから、正社員に対しては教育投資が行われるんだ。スキルアップのための研修や指導がなされるんだね。
ただ派遣社員に対しては、このような教育や指導がなされることがほぼない。
「派遣社員は即戦力として今、持っているスキルを発揮してもらう。」という考え方で採用している企業が多いため「新たなスキルを身に着けてもらう」という発想にはならないんだ。
教育をしても、派遣契約が終了してしまえば教育投資が無駄になってしまうからね。
契約終了となった派遣社員が、新たな仕事を探そうとしても、スキルアップしているわけではないから、新たに条件が良い仕事に転職できるわけではない。
前職と同等か、下手をするとそれ以下の仕事しか選択肢が無くなってしまう可能性もあるんだ。
「3年間派遣で働いても、同じことの繰り返しをしていただけで、ほとんど成長できなかった」という感想を持つ人も多く、この点も派遣が使い捨てと言われる理由だね。
詳しくは派遣社員のデメリット。登録前に知っておきたいことの全てを参考にしてね。
人材派遣の使い捨てにどう向き合うべきか?派遣の上手な活用法
派遣のメリットここまでの内容だけを見れば「派遣社員は使い捨てで良くないものだ」という印象を持つよね?
でも、使い捨てであるということは、派遣のデメリットである反面、メリットでもあるんだ。
正社員として働くということは、それだけ期待されることも多く、プレッシャーも強くかかる。勤務年数が長くなればなるほど、責任や負担も大きくなる。
「それほど成長したり、自分の給与を上げたいとは思わない。自分の今のスキルを活かして、できるだけ負担の少ない仕事をしたい」と考える人や、「仕事と家庭や趣味を両立させたい」という人にとっては、派遣はメリットの多い働き方と言えるんだよ。
派遣と言う働き方は「定年まで安定して働ける」と思うのでなく、「いつかは終わる仕事」ととらえて上手に利用するのが一番なんだ。
「使い捨てになりにくい仕事・派遣先」とは何か
でも、どうせなら出来るだけ長く働ける派遣先がいいな。。。
使い捨てをする派遣先に当たらない為には、「派遣を導入する理由」を派遣会社に聞くのがコツなんだ。
派遣の導入理由を聞こう「派遣がいつかは終わる仕事」と分かっているとはいえ、職場が頻繁に変わってしまうと、新しいことを覚えたり、人間関係を築いたりと面倒だよね。一度始めた仕事は、数年間続けたいという人も多い。
そこで、できるだけ安定して続く職場の探し方を紹介するよ。
仕事に応募する際に派遣会社に「なぜ、この会社(職場)では派遣社員を採用するのですか?」と聞いてみよう。
もし、「産休の交代です。」と言われた場合、産休を取っていた社員が復帰すると、その時点で終了になる可能性が高い仕事。「急に注文が殺到して、忙しくなったので」という場合も、繁忙期が終われば終了になる可能性があるね。
「この職場では、経理伝票の処理は派遣社員が担当しています」というような職場は、業務の繁忙によらず、必ず発生する作業を派遣が担当していることになるので、安定して長く働ける可能性が高いんだ。(確実ではないけど一つの目安)
長く勤められる派遣先を探す為にも、まずは派遣の導入理由を担当者に聞いてみよう。
「無責任な派遣会社を避ける!」派遣会社の選び方
でも、派遣会社自体がいい加減って可能性はないのか?
ただ、確かに問題ありの派遣会社も中にはある。
また派遣会社の上手な選び方として「希望の仕事がどれくらいあるか」を事前に把握しておくことも大事だよ。
派遣会社の選び方最後に「使い捨て」という観点から、派遣会社の選び方を紹介するね。
ここまで紹介したように、派遣の仕事がどこかで終わってしまうことは仕方がないこと。したがって、その前後に焦点をおいて派遣会社を選ぶようにしよう。
・「応募した仕事が、長く続く可能性のある仕事か誠実に教えてくれる」
・「仕事が終わっても、次の仕事を紹介してくれる」
この2点が大事だよ。
前述したように「なぜ派遣社員を採用するか」が重要なポイント。
派遣会社に質問をした時に「はっきりした回答が返ってこない」、「職場のことをあまり理解してなさそう」と感じた場合は、派遣会社を再考すべきだね。
また、一旦仕事が終了になった後、次の仕事を紹介してもらえそうかどうかは、「自分の希望に合った仕事がどれだけあるか」を事前に確認しておくことが大事なんだ。
できるだけ自分の希望に合った仕事が多い派遣会社を選ぼう。そうすれば、派遣契約が終了になっても次の仕事を紹介してもらえる可能性が高くなるよ。
派遣会社によって、得意とする業界や地域があるから、自分の希望するエリア・職種がその派遣会社の苦手な領域と重なってしまうと、仕事の量が少なくなってしまうから気をつけてね。