残り1ヶ月で派遣の契約期間が満了となる楓ちゃん。
派遣先との相性も良く、契約更新したい気持ちはありますが、これからどんな流れで進んでいけばよいのでしょうか。
この記事では
・「契約更新の流れ」
・「更新の意思はいつまでに伝えなければいけないのか」
・「契約更新時の注意点」
・「契約更新を断る場合」
・「契約満了した場合の流れ」
について一緒に見ていきましょう。
派遣契約「更新」か「終了」か派遣会社から連絡が入る
いい派遣先だったし契約更新したいなー。
契約なんて更新したって、いいように使われて骨の髄までしゃぶられて捨てられるだけだぞ。
でも契約「更新」か「終了」って、いつ決まるんだろう。
更新はナイーブな問題だから、派遣会社を通すことが重要なんだ。
契約更新の意思確認は通常1ヶ月以上前に行われる
派遣先での確認がすんだら、次に派遣労働者に対して派遣会社から更新の打診をする流れだよ。
契約更新の意思確認まともな派遣会社なら、1ヶ月以上前に派遣先へ契約更新の有無の確認をとる。
そしてすぐに派遣スタッフにも確認をとって、更新に合意がとれれば、再び派遣先に伝えるというのが一般的な流れだね。
ちなみにこの確認は労働契約の法律として、口頭での確認も認められているから、書面を通さない場合も多いよ。
ただし口頭はトラブルに繋がる可能性が高いから、書面やメールで残しておく方が良いね。
派遣先の人が「書面で伝えなければ効果がない」と誤解していて、口頭では「更新する」と適当に言って問題になるケースがあるんだ。
本人は書面で更新拒否しようと軽い気持ちで考え、口頭では「契約は継続する」と言っているんだけど、それで雇用義務が発生するから労働者と揉めるケースに繋がるんだ。
意思確認時に次の契約期間も決定
同じ期間を何度も更新する契約更新の確認は「派遣契約が3月末で終了になりますが、新たに3ヶ月更新していいですか?」と次の契約期間とともに派遣会社から確認が入るのが一般的だね。
大抵の場合は、同じ期間の派遣契約を何度も更新する形が多い。
ちなみに派遣で最も多いのが3ヶ月毎の契約更新だよ。
更新される人と更新されない人の差
単純に職場にいて欲しいと思われるか、早く代わりの人に来てほしいと思われるかの違いだよ。
勤務態度・スキル・性格で判断わかりやすく言えば、欠勤が多い人は更新されない確率が高い。
勤務態度に問題があると、どれだけスキルが高くても企業は更新を避けたいものなんだ。
また「何度言っても同じ間違いをする」とか、「注意しても自分のやり方を変えない」とか、仕事上のスキルも問題だね。
「仕事ができる」「社会人としてまともか」「意志疎通しやすいか」など契約更新は総合的な目線で判断されているんだよ。
契約更新時の時給交渉
あとは更新時は「時給交渉のチャンス」だよ。
契約更新は時給交渉
派遣を1年以上継続している場合は、時給交渉のチャンス。
派遣は3ヶ月契約が多いから、1年の就業なら4回更新していることになる。
これだけ更新を繰り返しているのなら、派遣先にとっては大事な人材と言ってもよいよね?
「1年たったので、時給を考慮して欲しいです」と交渉してみよう。通る可能性は高いよ。
もちろん交渉は派遣先ではなく、派遣会社とだよ。
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こんな時はどうする。派遣更新時のトラブル
派遣の契約終了1ヶ月前にも関わらず意思確認の連絡がない
大丈夫かな・・・。
意思確認なければ1ヶ月保証派遣スタッフから問い合わせるのはおかしな話だけど、契約の意思確認がない場合は、派遣会社に連絡をして「更新はあるんですか?」と聞こう。
でも法律的には、更新の確認がされない時は何もする必要はないんだ。
労働法では「雇用契約を終了する時は、1ヶ月以上前に伝える必要がある」と決められている。だから、契約が終了する1週間前に「更新終了」と言われたとしても、そこから1ヶ月の雇用は保証されることになっているんだ。
ただ現実的にはトラブルになる方が多いし、スタッフも困るだろうから、1ヶ月切りそうな時は派遣会社へ確認をとろう。
もし聞いても派遣会社から音沙汰が無い時は、仕方が無いので派遣先に直接聞くのも1つだね。
派遣には
①派遣会社と派遣先が結ぶ派遣契約。
②派遣会社と派遣労働者が結ぶ雇用契約。
の2つの契約があり、これらは別に考える必要があるんだ。
例えば、楓ちゃんの派遣先が決まった場合、まず派遣会社と派遣先が3ヶ月の派遣契約を結ぶ。
そして楓ちゃんと派遣会社が3ヶ月の雇用契約を交わすんだ。
だから派遣契約が何らかの理由で1ヶ月で終了したとしても、派遣会社は残り2ヶ月の間、楓ちゃんを雇用する義務が残るんだ。
前述の「雇用契約が1ヶ月保証される」は、派遣先での仕事は予定通り終了するかもしれないけど、楓ちゃんと派遣会社の雇用契約は1ヶ月継続されるという意味なんだ。(そのまま派遣先で1ヶ月続く場合もある)
この場合派遣会社は、
「他の派遣先に派遣する」
「派遣先は無いけど、給与は払う」
「派遣会社に来てもらって何か仕事をしてもらう」
の3つから選択しなければいけないないんだ。
派遣会社より前に派遣先から意思確認された場合
すげー断りにくいじゃん。
そんな時は「改めて派遣会社を通して回答します。」と答えるのが無難かな。
更新トラブルは派遣会社の責任ただ派遣スタッフと派遣先がこのような会話をしている時点で、その派遣会社には大きな問題があると考えていいよ。
派遣先とスタッフが契約更新の話をするのはトラブルの元になるから、そうならないよう顧客教育をするのが派遣会社の常識なんだ。
例えば、法律知識のない派遣先人事が、「派遣契約は3ヶ月だけど、1年くらいは続けて欲しいと思っている。」と不用意な発言をしてトラブルになることは結構多い。
だから、そのような雇用継続に関する話はしないよう派遣会社から伝えるんだ。
派遣先が、スタッフに直接聞かなくてもいいように、常日頃からスタッフの動向(更新する方向かどうか)を把握して、顧客に先回りして伝えるのが、良い派遣会社、良い営業マンなんだ。
もし派遣先から確認されたのなら、その派遣会社や営業担当者は変えた方が懸命かもしれないね。
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派遣契約満了の場合の流れ
満了日まで一生懸命勤め上げるだけだね。
更新しない場合、次回の仕事エントリーはいつから可能?
スタッフには一刻も早く他の派遣先で働いてほしいから、すぐにエントリーしてほしいのが派遣会社の本音だね。
次のエントリーは仕事中も可能派遣会社からすれば、次の仕事をうまく紹介できず、他社で派遣就業が決まるのが最悪のケース。
だから満了前だからといって、「まだエントリーしてはないけない」と言うことはないよ。
派遣の仕事をしながら顔合わせに行くのも可能なんだ。
また、「新しい良い仕事が見つかったら更新辞退、見つからなかったら更新します。」という人に対応するケースもあるんだ。
これは派遣会社にとって手放したくない労働者の場合だけどね。
ただし派遣先にバレると問題になるから、裏で動くことが多いけどね。
派遣は仕事が決まるまでに時間がかかることも多いから、早めに動くことが重要だね。